麻薬
「麻薬とは何か」(佐藤哲彦,清野栄一,吉永嘉明 新潮社)という本を読んだ.麻薬とは,万能薬,コカインとヘロイン,アメリカのドラッグ,日本の覚醒剤などについて書いてある.
麻薬には,精神を覚醒させるアッパー系と鎮静するダウナー系がある.アッパー系には,麻黄やその抽出物であるエフェドリンなどの覚醒剤(メタンフェタミン,アンフェタミン,MDMAなど),コカから作られるコカイン,クラックなど,コーヒーなどに含まれるカフェイン,リタリンんどの中枢神経刺激剤があり,ダウナー系には,ケシから抽出されるアヘン,モルヒネ,ヘロインなど,精神安定剤や睡眠薬,乾燥大麻(マリファナ)や大麻樹脂(ハッシシ)やTHC,シンナーやトルエンなどの有機溶剤,アルコールなどがある.もう1つのカテゴリーは,幻覚剤で麦角菌から作られるLSD,サボテンの1種のペヨーテの成分のメスカリン,マジックマッシュルームの成分のシロシビン,トリプタミン系のDMTやAMTなどがある.
麻薬は古代から使われており,イーリアスやオデッセイアにも出ている.
日本では,長井長義が明治時代に麻黄からエフェドリンを,1888年にはフェニルメチルアミノプロパンを抽出した.これが,1940年代に大日本製薬がヒロポンとして発売された.同じ頃,參天堂製薬ガホスピタン,小野薬品工業がネオパンプロン,富山化学工業がネオアゴチン,武田薬品工業がゼドリンとう名前で売り出している.
日本では,覚醒剤の個人使用で初犯の場合,3週間の拘留のあと起訴され,2~3カ月後の1審で懲役1.5~2年執行猶予3年となるのが普通だそうだ.麻薬に関する法律は,麻薬及び向精神薬取締法,覚せい剤取締法,大麻取締法,あへん法,国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律の5つがある.オランダでは,大麻は違法だが,法の不執行の方針により,個人使用を目的とした5g以下のソフトドラッグと0.5g以下のハードドラッグの所持は起訴が猶予されている.同時に,ハームリダクションという政策が行われている.


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