« 地域経済 | トップページ | わかる »

2008.02.19

行動経済学

 「行動経済学入門」(多田洋介 日本経済新聞社)という本を読んだ.実験経済学ともいわれる行動経済学の初歩の話である.
 近代経済学では,経済主体は,ホモエコノミカスといわれ,非常に合理的な判断をすると仮定されている.具体的には,合理的,自制的,利己的であるとされている.しかし,実際の人間はそれほどではないだろうということで,それをモデル化しようとするものである.
 人は,ベイズの定理を正しく使えない,囚人のジレンマのように逐次消去による均衡とナッシュ均衡が一致することもあるが一般には一致しない,期待効用仮説が必ずしも成立しない,標準的な指数的割引モデルも必ずしも成立しないというような問題がある.
 合理性の仮定をゆるめて,次のようないろいろな条件を考える.最適化にはコストがかかるので限定的な合理性で満足する.人は実質価格よりも名目価格に反応するという貨幣錯覚がある.人は問題解決の手間を省くためにルールオブサムをを使う.その代表的なものは,代表性(本来法則のないところに主観的な法則を導き出してしまう),利用可能性(親近性,重要性,属人性,最近性などを持っているものを判断の基準にする),係留(人の思考が設問でもたらされる情報から出発する,設問の情報をヒントと考える,設問い含まれる情報と矛盾しないようにする,連続して起こる事象には高めの確立を与える)である.その他に,自信過剰である,認知的不協和を避けたがるなども非合理性の原因となる.
 不確実性下での人の行動を表す理論として,プロスペクト理論がある.価値関数と確率ウェート関数の2つの部分からなる.価値関数については,人が判断するのは,参照点からの変化分であり,損失回避性を持っている.得するときはリスクを回避し,損するときはリスクを求める.確率ウェート関数については,個々の確率を評価するのではなく,心理的な確率価値に変換した上で判断するというものである.
 プロスペクト理論の他にも,心の家計簿という,収支項目の心理的な認識の仕方に関する理論がある.獲得効用よりも,取引効用を重視する.先払いは,それを取り戻そうとする力が大きく働く.定額制は魅力的である.人は曖昧さを嫌う.
 時間を通じた行動については,割引関数,割引因子,割引率を指数的なものから変えるというアプローチがある.それが,双曲的割引モデル,準双曲型割引モデルである.双曲的モデルは,D(τ)=(1+ατ)^(-γ/α)とするもので,割引率ではγ/(1+ατ)となる.準双曲型は,τ=0でD(τ)=1,τ>0でD(τ)=βδ^τとするもので,双曲型を簡略化したものである.これに対して,従来の指数形モデルは,D(τ)=δ^τである.このモデルによれば,人はコミットメントが可能な人とコミットメントが不可能な洗練された人とコミットメントが不可能な単純な人にわけられる.宿題をやるときに,それぞれの人は初めにやる,初めにやる,最後の日にやるということになる.その他のモデルとしては,限定合理性,習慣形成,本能などを考慮したものがある.
 超利己性については,貢献に価値を見いだす,分け前は相応に,権力者にも慈悲の心がある,他人のことを思う,他人のことを思うことに満足をおぼえるというものがある.相互応報的動機で説明できる場合がある.
 行動経済学については,規範性がないという欠点が指摘されている.

|

« 地域経済 | トップページ | わかる »

コメント

本当に理解してこの記事を書いてますか?

投稿: finance | 2008.09.28 17:23

読書感想にも、解説にもなっていない。多田氏の記述をそくりそのまま再録しただけですね。本当に理解してこの文章を書きましたか?

投稿: finance | 2008.09.28 17:22

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 地域経済 | トップページ | わかる »