塗料
「トコトンやさしい塗料の本」(中道敏彦,坪田実 日刊工業新聞社)という本を読んだ.塗料の成分,塗り方と欠陥,性能,用途,環境問題などについて書いてある.
塗料の初めは,紀元前15万年のネアンデルタール人の赤土の身体彩画,紀元前1.2万年のラスコーの壁画,紀元前4000年のエジプトの壁画などだといわれている.日本では,北海道南茅部町の垣ノ島B遺跡から出た9000年前の朱塗りの埋葬品らしい.ヨーロッパで乾性油の油絵具は15世紀,ボイル油が出たのは18世紀だそうだ.1873年に茂木重次郎が亜鉛華とペイントの製造を開始した.1884年には堀田瑞松が「錆止塗料及び其塗法」が特許第1号として認定された.1948年には,日本塗料工業会ができた.2003年の塗料生産量は,アメリカ706万t,中国242万t,ドイツ205万t,日本178万t,イタリア112万t,スペイン101万tだそうだ.2005年で,日本では,合成樹脂塗料が67%,その他が7%,シンナーが25%だそうだ.用途では,建物26%,建築資材6%,自動車16%,金属製品用8%だそうだ.
塗料の成分は,固形分(樹脂,硬化剤,顔料,添加剤),揮発分(溶剤)からなる.樹脂には,熱可塑性と熱硬化性がある.顔料には,体質,錆止め,着色,フレーク,機能性がある.添加剤は,湿潤剤,顔料分散剤,増粘剤,沈降防止剤,皮ばり防止剤,たれ防止剤,レベリング剤,はじき防止剤,わき防止剤,硬化触媒,可塑剤,つや消剤,すり傷防止剤,紫外線吸収剤,光安定剤,防腐剤,防カビ剤,抗菌剤,養藻剤,帯電防止剤,難燃剤,防汚剤などがある.溶剤には,炭化水素系,ケトン系,エステル系,エーテル系,アルコール系がある.形態的には,液状(溶剤型,無溶剤型,水性),粉体状(粉体)がある.塗り方には,刷毛塗り,へら付け,吹き付け,ローラ手塗り,自動吹き付け,静電吹き付け,カーテンフローコーター,電着塗装.静電粉体塗装などがある.塗装の欠陥には,塗料の状態で皮張り,増粘,ゲル化,分離,沈降,ケーキ化,塗装時ではタレ,タルミ,刷毛目,ロール目,ピンホール,凹み,ハジキ,ゆず肌,かぶり,つやびけ,ブツ,塗膜では,シワ,やせ,軟化,汚れ,白化,白亜化,ふくれ,割れなどがある.
粘度は,回転粘度計または粘度カップで計る.単位はmPa・sで,水が20°で1mPa・s,天ぷら油は100mPa・sくらいである.つやは,試料の鏡面反射光束の基準との比で表す.
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